【H15.7】
Q17 速記の将来/就職先と速記方式
Q18 速記専門の大学

【H15.8】
Q19 速記の覚え方?
Q20 速記の適応性

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Q17 速記の将来/就職先と速記方式
 今、ア〜ナ行まで覚えました。まずは自分の名前をすらすらと書けるようになりたいですが、ちょっとずつの積み重ねでやっていくべきですね。
 だけど、速記って将来なくなるということは本当にないのですか?
 それと、就職先によって「早稲田式」とかの方式が違ったら勉強したことは無駄になってしまわないですか?
 [H15.7]

Q17 速記の将来/就職先と速記方式(ユー)
 結論から言って、私は速記が将来なくなるとは考えられません。
 ○○さんのおっしゃられる速記というのは実務速記でしょうか? この分野の速記は今いろいろ言われていますし、そういう面では速記の形態が変わってくるでしょうね。
 例えば速記官が使われているソクタイプにかわるステンチュラなどもその1つの形態と言えます。
 ソクタイプが普通のタイプと大きく違う点は、一度に両手で幾つものキーをたたくので、我々がパソコンなどで1字1字打つのと違って速く打てるというところです。そしてステンチュラというのは、そのソクタイプとコンピューターが合体しているのです。
 でも、タイプ自身、速記ですから、手書き速記同様、清音の打ち方から略語の打ち方まですべて覚えていかなければなりません。養成機関も、これまた手書き速記学校と同様、裁判所の速記官養成所というところで2年間勉強をしていました。「いました」というのは、この速記官養成所、非常に残念なことになくなってしまったのです。でも、現役の人たちは今でも頑張っていますよ。
 また、このステンチュラなどは、コンピューターにつながっているため、ダイレクトに人の発言を打ち、リアルタイムでテレビなどの字幕をつけていくこともできます。ただ、現状では、パソコンという機材と2人以上の人員が必要です。速く打とうと思えば思うほど、入力する人、確認・修正する人の細分化が必要になってきます。ある本によれば、アメリカではステノタイプに7〜8台ものパソコンをつないで、細切れで反訳してそれをつなぎ合わせているとか。
 日本の現役手書き速記者は、今のところ、ステノタイプに切り換えてしまったという話を私は聞きません。やはりそう簡単に習得することができず、仕事に追われてそれどころではないからでもありましょう。
 でも、手書き速記には手書き速記のよさというのもあるのですよ。詳しいことは「速記に対する疑問」やこのコーナーにも少し書いているので参照ください。
 なお、仕事ではなく、日常生活で速記を使いたいというのなら、この手書き速記は絶対的に有利です。何しろ、紙とシャープさえあれば、いつでもどこでも素早くメモできるのですから。
 速記で就職した場合の速記文字の方式の違いについては、問題ありません。
 例えば国会においては、一応それぞれ参議院式・衆議院式となっていますが、それ以外の方式の方もわずかにいますし、地方議会に至っては、さまざまな方式の方が一緒になって仕事をしています。ただ、お互い教え合ったりということはできませんが、違う方式の速記文字を取り入れたりして自分の速記文字を工夫することができます。
 おわかりになりましたでしょうか? 余計に混乱させてしまったかもしれませんが、いろんな情報を得て、最後は自分で決断するしかありません。
※平成16年9月の新聞では参議院速記者養成所が、また同年10月の新聞では衆議院速記者養成所が生徒募集を取りやめるとの報道がされました。
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Q18 速記専門の大学
 私は速記を日常生活で使いたいと思いますが、速記の仕事もしたいと考えています。
 それで、速記専門の大学があれば行きたいのですが?
 [H15.7]

A18 速記専門の大学(ユー)
 まず、速記専門の大学というのはありません。
 大阪の専門学校は、私が学生のころ、授業は半日だったものの毎日速記文字を書き、それを普通文に直すという練習ばかりでしたが、現在はいろんな勉強もされるようです。そのため、いろんな資格がとれるようになっている反面、速記の検定試験では何級までとれるか不明です。HPでは1〜2級とありますが。
 詳しくは、「日本医療秘書専門学校」をごらんください。昔は「速記専門学校」、その後「速記・医療秘書専門学校」、そして現在は校名どおりメーンが医療秘書になってしまいましたが、速記士コースもあります。
 東京にも「早稲田速記医療福祉専門学校」という専門学校がありますが、よく似た状態ではないでしょうか。
 とにかく、パンフレットを取り寄せたり、直接学校へ質問するのがよいと思います。
 その点、国会の養成所では、目的が国会の速記者養成ですから、専門学校とは違い、きっと最上級の1級まで取れるでしょう。というか、取れるようなカリキュラムを組んでいるようです。
 衆議院・参議院の両HPによると、授業料は不要、教科書等必要なものも国から支給される上、1年生には月額25800円、2年生には28400円の手当もつくそうです。(手当ては平成14年実績)
 私も学生時代に衆参の養成所よりパンフレットを取り寄せたことがあります。関心があれば、ここも一度問い合わせてみてはどうでしょうか。受験料も、もちろん無料です。受付は来年2月のようです。
 一番気になるのは、就職ですね。これも、問い合わせたときに一緒に尋ねられてはどうでしょうか?
※平成16年9月の新聞では参議院速記者養成所が、また同年10月の新聞では衆議院速記者養成所が生徒募集を取りやめるとの報道がされました。
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Q19 速記の覚え方?
 速記を習おうとしている、中3のものです。速記で多くの文章を書いたとき、普通の文字で書いたときと同じように文章を覚えるものなのでしょうか?
 ちなみに、独学でがんばる気なので、ここに載っている早稲田式の速記をしてみようと思います。
 [H15.8]

A19 速記の覚え方?(タッチ)
 ちょっと質問の意味がよくわからないんだけど、速記文字は普通の文字と同じように、「あいうえお」から始まって、「…です」「…ます」などの助詞・助動詞や「政治」「経済」みたいな単語、それから「遊ぶ」「働く」のような動詞、「コンピューター」「インターネット」のようなカタカナ語・外来語の速記文字も用意されています。
 でもね、こういうのを全部覚える必要はないです。五十音だけでもいいし、不便になってきたら、必要な文字を少しずつ覚えていけばいいのです。プロ速記者だって、世の中にある速記文字を全部使っているわけじゃないんですよ。
 頑張って、夏休みの間に五十音をスラスラ書けるようになるといいね〜 1日30分から1時間くらいやれば、きっとできると思うぞ(^^)

A19 速記の覚え方(ユー)
 少し勘違いしているかもしれないけど、例えば英文(単語)を覚えるのにノートにその文(単語)を何度も書くように、速記もそのように学習していくのか、またそれで英文というか訳文というかが覚えていけるのかという質問なら、初めのうちは速記文字を書くのに必死なので文章(単語)まで覚えるところまではいかないと思うよ。
 学習方法については、頭で理解するだけでなく、何度も何度も速記文字を書いて手に覚え込ませることになるけど、一たん速記文字を覚え込んでしまうと、例えば覚えにくい言葉なんかは、逆に速記文字から、こういう形だったからこの言葉なんだと連想することができるよ。
 中学3年生と言うと受験生で大変だね。息抜き的にでも速記の勉強もしてもらえればうれしいな。
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Q20 速記の適応性
 私の住んでいる近くには速記の学校がないので、通信で勉強したいなと考え中です。勉強するからには一所懸命やりたいと思っています。そこで、文字を書くのは好きですが、果たして自分に合っているのかどうか・・・元気づけてください!
 [H15.8]

A20 速記の適応性(ユー)
 速記を学習するのに大事なこと、「文字を書くのが好き」ということですから、合っていると思います。それ以外に根気も必要ですので、こつこつとやっていける性格なら、きっと大丈夫でしょう。また、好きなことならこつこつやっていけると思いますよ。
 通信教育は何式を考えておられるのでしょうか? もし早稲田式なら速記マニュアルをプレゼントしますので、それを見て少し勉強され、自分に合っているかどうかの見極めをしてみてもいいですね。
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