【13.手の動きと速記の適性】(H16.12〜)
13−1.気にしないでよい/腕全体で書く
13−2.速記が好きかどうか
13−3.手の速さより反射神経・書くリズム
13−4.気にしない/速記が好きであること

【14.検定試験直前の練習方法】(H17.2〜)
14−1.速度・反訳・単語・用字練習/問題予想/体調調整

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13−1.気にしないでよい/腕全体で書く…どんこびっ
 普通に書くんだったら、あまり手の動きは気にしなくていいと思います。基本文字だけで2級や1級が書ける特別な人は別ですが、(そういう達人は、当然に手の動きも超人的)まず、基本文字だけで書くなんてことは考えられないですから。
 手が硬すぎるのは困るでしょうが、普通の人は気にすることはないと思います。
 手首で書くんじゃなくて、腕全体で書くとか教えられたことがありますが、正直言ってなかなか難しいですね。
 腕全体で書くと、伸び伸びしたきれいな線が書けるようです。
 高速度競技会を狙うような人は、手の動きも研究しているんでしょうね。私は、手首で書いてしまいます。だから、字がきたないですね。
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13−2.速記が好きかどうか…Steckenpferd
 中学1年生のときに社会科の先生で黒板に一杯板書される先生と出会いました。私は国字を書くのが遅いので、先生が黒板に板書されたものを消すときに「待った!」をかけたことがあります。中学3年生のときに父にだまされて速記に飛びつきました。
 速記の場合は、手の速さとは余り関係がないようです。速記が好きかどうかだけのことだと思います。
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13−3.手の速さより反射神経・書くリズム…ユー
 速記というと手の速さと大いに関係があるように思われがちだが、あながちそうでもない。
 というのも、速く手を動かさなくても自然と速く書けるように工夫されているのが速記文字であるので、だれもが適性を持っていると言える。
 しかし、単音練習→単語練習→文章練習→スピード練習(初級)→スピード練習(中級・上級)と学習が進むに従い、ある程度の手の動きも要求されてくる。
 単音練習から文章練習までは、初期の段階において、頭の中で速記文字を思い出して手に指令し、自分のペースで書いていけるが、スピードが伴ってくるとそれに自分を合わせなければならなくなり、ゆっくりと頭の中で速記文字を思い描いている余裕などなく、素早い頭の回転というか、反射神経が物を言うようになる。
 要するに、素早い手の動きというより反射神経の方が重要になってくる。
 また、手の動きが速いと、すっと出てくる言葉はつい、サッサッというかガツガツというか、そういう書き方をするが、書き慣れない言葉が出てくると、途端にシャープがとまってしまう。とまると、今度はそのおくれた分を取り返すため、またガツガツと書いてしまう。そういう悪循環を繰り返すことによって手のリズムが崩れ、そのうち抜けてしまうという人が多い。
 上級以上ともなると、素早い手の動きより、いかにシャープをとめずに同じリズムで書いていけるかということも上達の大きな鍵となってくる。
 私はというと、反射神経は鈍くて手が遅く、リズムも乱れがちである。でも、そんな私でさえ速記検定試験1級に何度も合格しているので、とにかく手の速さに関しては学習段階において余り気にしなくてよい。また反射神経・リズムも、練習によってある程度自然と培われてくるので大丈夫!
 速記の適性があるかないかは、練習の積み重ねができるかどうかが一番関係するだろう。
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13−4.気にしない/速記が好きであること…ミスター投稿
 私は職業速記者ではなく速記愛好者ですので、手の動きは気にしていません。速記愛好者にとって「適正」は、ただ一つ、「速記が好きである」ということだけだと思っております。その上で一言申し上げましょう。
 何年も前のことですが、速記検定試験が終わった後の時間に、検定委員の先生方が速記講習会を開いてくださり、私も参加させていただきました。そこでY先生が面白いことを教えてくださったのです。
 それはどういうことかと言いますと、Y先生が、「今から私が朗読する話を平仮名で書き取ってください」とおっしゃるのです。朗読が始まり、参加者は一生懸命に平仮名で書きました。私も完璧に書き取れました。
 終わると吉川先生はこう言われます。
 「今、平仮名で書いていただいた手の動きのスピードが、実は速記文字で1級を書くときの手の動きのスピードなんです。1級といっても、こんなものなんです。どうということはないでしょ?」  つまり1級までなら、平仮名と同等に速記文字に十分習熟すれば、だれだって書けるのですよと、吉川先生は、われわれに教えてくださったのでした。
 あとは学習者が、漢字や仮名のほうが圧倒的に多く使われる日常生活で、どれだけ速記文字に習熟していくか、これにかかっていると思います。
 忙しい毎日ですが、頑張ります。
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14−1.速度・反訳・単語・用字練習/問題予想/体調調整…ユー
 普段は余り練習しないものの検定試験直前になると必死に練習する人がいますが、その成果のほどはどうでしょうか。成果というのは、ある目的を達成させるために努力して得られる結果であり、速記の場合、短時間の努力ですぐにその結果が出るものではありません。
 かといって、何もしないでよい結果が出るわけもありません。ですから、試験直前であっても、少しでもよい結果を期待したい人は練習するほかないでしょう。
 1.速度練習
 自分の受験する速度をすらすら書ければ問題はないのですが、もうひとつ芳しくないとき、少し速度を下げた練習をしてみましょう。朗読してくれる人がいないときは、速度調整のついたテレコを利用します。とにかく、書けなくても手を動かしておくことが大切です。
 2.反訳練習
 普段余り反訳練習をしていない人は、必ず反訳練習をしましょう。抜かさずに書けたのに反訳するたびによく原稿に穴があくという人も同様です。反訳の時間がとれない人は、せめて反読(読み返し)だけでもしておきたいものです。反訳を通して自分の反訳時間を知ることができますし、反訳・反読練習を通して自分の速記文字の特徴やミスの傾向をつかむことができます。
 3.単語練習
 速度練習で引っかかる人は、単語練習もお勧めします。書きにくい単語、またうる覚えの省略文字などはその引っかかる原因ともなりますので、徹底的に書き込むことです。対策として、書きにくい単語は省略文字に変える方法、逆にうる覚えの省略文字はもう基本文字で書くという方法もあります。試験直前ですから、最小限の単語、しかも完全消化するように努めましょう。
 4.用字練習
 反訳段階で「標準用字用例辞典」を引っ張ってばかりいては反訳終了時間がどんどん迫ってきますので、直前に用字もある程度チェックしておきましょう。そのために、普段の反訳において、よく間違える用字を抜き出しておく癖をつけることです。
 5.問題予想
 試験では、社会を賑わしている話題や季節の問題が出題されることが多いので、あらかじめいろいろ予想して単語練習をしておきましょう。知らない言葉は音が聞こえず書けなくなることもありますので、新聞などを読むことをお勧めします。特に片仮名が苦手な人は、その辺の注意を払いましょう。
 6.体調調整
 速記の練習以外、体調を整えておくというのも大切なことです。特に風邪など引いたりしないよう、気をつけましょう。
 また、毎日練習をしていると速記文字の書き心地がよいときと悪いときの波があるのに気づくと思います。試験直前では無理かもしれませんが、スポーツ選手などと同様、計画的に相当前より試験日に体力・精神両面をベストに合わせるように努めるのも成功のカギとなります。
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